LinkedInを冷静に考えてみようと思う人向けのポストです。ちょっと堅めです。数字で考えることが好きな人には向いていると思います。
私はLinkedInをコーポレートブランディングとパーソナルブランディングに利用し、KPIを達成するためコンサルを生業にしています。しかし、LinkedInのポスト傾向を裏付けるデーターでお見せすることは、ほぼ不可能です。
例えば「最近はTwitterからの流入者が増えたようだ」との「最近XYZだ」系のコメントを見ますが、私には正確に判断できません。「つながり申請大歓迎」をキーワードにされている方が2021年3月29日現在、170人いらっしゃるのは証明できるのですが、それがTwitterからの流入を意味しているかは、データー不足です。
「最近はTwitterからの流入者が増えたようだ」を確定するには次の条件が必要です。
Twitterからの新規登録者数/新規登録者総数= X%
このX%を時系列で追う必要があります。しかしこれは類似数を利用するにあたっても、なかなかハードルは高いですね。どちらのデータも一般ユーザーには入手不可能だからです。
なぜフィードを見るだけでは傾向分析が出来ないのか
LinkedInの傾向を探るのに、フィードに流れてくる情報を分析するのは大事ですが、視覚的な情報を元に傾向を判断することは的外れなんです。何故かを一緒に検討してみましょう。
日本のメンバーは200万人です。そして3月29日現在、過去30日投稿した人は24千人なんですね。ですので投稿MAU(Monthly Active User)は1.2%です。この1.2%の方が複数回投稿しているのが大きな視点から眺めた場合の数値となります。
次にフィードですが、このフィードはその本人の嗜好に合わせて流れてくる内容やタイミングが変わります。LinkedInのアルゴリズム次第なんですね。最新のポストが常に流れるわけではありません。またポストはこのアルゴリズムに選ばれたものが流れます。そしてフィードに流れてくる絶対数も不足していますね。母数が足りません。
この2つの点から、フィードに流れてくる、実施に目にしているポストから、「最近のLinkedInはこうだ」というのは大変危険です。これはデーター分析からのお話ですね。
ではLinkedInのポストの傾向を知ることが出来るのでしょうか?これはデーターへのアクセス権と分析力のお話ですので、一般ユーザーは不可能です。LinkedIn社員の一部の方しか、この種の分析は出来ないでしょう。
LinkedIn主催のイベントやLinkedIn 公式blog、また資料には、この種のデーターが記載されているケースがあります。ですので、これらは、私達のような一般分析者にとっては貴重なデーターです。
昨年は、LinkedInの英語ポストを眺めると「Facebookからの流入が増えた」とのコメントが多く見られました。しかしその種のポストは今はでは私のフィードには流れなくなってきて、実際どうなっているのかを知ることは出来ず、実際にfacebookからの流入がどのくらいあったのかは想像でしかありません。
こうなると、細かいトレンドをリンクトインのフィードだけで追うのは、無意味なことが分かると思います。ですので裏付けがない場合は、その旨を伝えるのが学術的に正しいと言えます。そして特定の意図がある無いに関わらず、ビジネスでLinkedInを利用されるのであれば、留意される事、大事ではないかと思います。
リンクトインのポストのアルゴリズムを解析
2019年の実績の、230以上のポスト、8千を超えるライク、23万を超える閲覧数からリンクトインのポストアルゴリズムを測定したのが上記の表に示されています。2017-18年でLinkedInの専門家が、アルゴリズムに関してさまざまな憶測を述べていました。どれもデーターの裏付けがなく、自分で調べることにしました。そしてアルゴリズムがあることを証明出来ました。2020年も続けて調査していますので、こちらをご参照ください。
余談ですが、大学院のレポート提出では参照元を明示すること求めます。学生達はついつい安易な参照元から分析や結論を導くことがあります。参照元が信用できない場は減点対象となります。
私は商社時代、入手した情報に関してダブルチェックを厳しく教育されました。今でもその癖が抜けませんが、先輩たちに感謝しています。
どのようにして傾向を確認できるのか?
ビジネスに活用されるのであれば、定点測定を利用されると良いと思います。LinkedInでは
- ハッシュタグの登録数
- 検索ヒット数
が具体的な定点測定ポイントです。しかし、現実的にはハッシュタグを登録するという習慣付けは、リンクトインのメンバーには、まだように思えます。また検索のヒット数にはブレがあるので、大体の目安という大前提を元に、数値を理解する必要があります。
2021年3月末までのヒットしたポストのリンクは以下の通りです。参考までにどうぞ
- モナリザの絵を先入観なしで修正依頼すると(通常第3者のポスト共有は数値が伸びないのですが、これは特例入りしそうです)
- 不測事態に備えて現金を増やせ
- 在宅勤務で名刺がいらなくなりました
- 20万円の決裁権ありますか?
- 簡単な英語なのに、訳せない。こんなことありませんか
- 海外営業のデジタル化を目指している場合はに留意すべき点ですね。記事元はGoogleが発言
- 世標(評判)は企業4大リスクの一つです
- 「リンクトインの活力あるコミュニティ作り」を目指し、公式 LinkedIn Creatorになろう部 定員到達
- 中小企業の皆さん、IT化のサポートとして1時間辺り3500円の補助が出ます
- 海外営業を大幅に強化する英語SEO
- 完璧を目指すのをやめよう。これでは生き残れない。
- LinkedIn Creatorを目指す
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