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MBAの授業で最も利用するフレームワークTime Matrixを仕事に活用

7つの習慣で最も重要なコンセプトの一つがMBAでも利用されている

· Education,LinkedIn

MBAのどの授業でも活躍するのが、Time Matrixです。私はこのTime Matrixは1999年3月末に日本からアムステダムに向かうKLMのエコノミーの中央4席列でスティーブン・R・コヴィー博士著の「7つの習慣」で初めて学びました。ラッキーに中央4席を占領できましたので、足の伸ばして「こんな簡単なことだけど、確かに重要だ」と深く頷いた思い出があります。そして現在では担当しているビジネススクールのMBA等の異なるコースの中で必ず引き合いに出すのがこのマトリックスです。ビジネスだけでなく、人生にも直結するマトリックスですので、生徒から非常に人気があります。ここではTime Matrixの考え方と、どのようにMBAで利用しているかを述べてみたいと思います。そして皆さんがより充実した時間を過ごせること、よりパフォーマンスの上がる仕事が出来るようにと希望しています。

これはスペイン語版の7つの習慣です。手元にはその他、英語と日本語版があります。日本語版はとても充実(加筆が多い)しているので、最初に日本語版を読まれて、その後別の言語を読むのも良いと思います。最近Amazonで探してみると、日本語版は色々なバージョンが出版されていますね。

下図は授業で使うものです。当初はきっちりパワポを作っていましが、今ではこのようにアイコンを使っています。これですと説明がしやすいですね。ちなみにどのように授業で利用しているかと言いますと、iPadのGoodNotesアプリを利用しています。授業中はZoomにそのiPadを繋ぎ、画面共有しています。こうするとリモートやクラスルームへの在席を問わず、直接画面の共有が出来ます。プロジェクターへの投影は光量が足らないケースが多いですし、リモートの学生はまず確認することできません。また学生の手持ちのPCに直接共有していますので、学生がWhatsapp等のアプリを利用して気が散るのを少しでも防ぐ効果があると考えます。

  • 縦軸:重要性。上に行くほど重要ということです。
  • 横軸: 時間。右に行くほど緊急度が高いことを示しています。時間は横軸が一般ですので、こうしました。人によっては縦横軸を逆にしている場合もあります。
  • 青:緊急且つ重要な仕事です。多くの仕事がこのゾーンに入りますね。とにかく力技でどんどんこなしていくしかありません。
  • 緑:緊急ではないが、重要。実はここが一番かなめなポイントです。中長期のゴールですね。ここはついつい先延ばしにしてしまいますが、時間をかける必要があります。育てるという意味で緑と苗木をイメージしています。例えば私の場合ですと #karateforseniors になります。
  • 黄:重要性は低いが緊急度が高い:ルーチンワークがここに当てはまりますね。ここは今後AIやロボットにどんどんとって変われる可能性が高いゾーンです。TODOリストでこなすというイメージのアイコンです。
  • 赤:緊急度も低い、重要度も低い仕事です。一番当てはまるのが、無駄な会議でしょう。そのほか、重要でないチャット対応も入ります。例えばLineのメッセージが入るたびに反応する必要はありますか?とは言え、この項目選びは、頭を使うゾーンでもあります。

目次

1. ビジネスフレームワークの考え方

2. Time Matrixの考え方と仕事への利用方法

3. MBAでの授業での利用方法

4. まとめ

1. ビジネスフレームワークの考え方

Time Matrixのお話の前に少しだけビジネスフレームワークのお話をしたいと思います。なぜフレームワークが、ビジネスを加速させることができるかというお話です。

ビジネスフレームワークは3つの大きな分類に分けることができるでしょう。原因分析、プロセス分析、そして比較分析です。それぞれの一例をあげると、原因分析はロジックツリーが当てはまりますね。要素分解フレームワークとして多くの分野で活躍しています。要素分解フレームワークは面白くて、クリティカルシンキングともつなっがっていますね。「鋭い」と言われる人はここの思考が優れていると感じます。次にプロセス分析ですが、フロー分析とも言えますね。日本ですとPDCAが分かりやすい例です。(しかしなぜかこちら欧州ではPDCAを聞く機会は、ほぼありません。日本とのこの違いは面白いですね。)ビジネス分析ではポーターのバリューチェーン分析を使う機会がMBAでは多いですね。ここが得意な人はさまざまな分野や役職を経験された方ですね。特定分野の専門家ですと、全体像はなかなか見えにくいと思います。そして最後の比較分析ですが、マトリックスと言われる2軸や表を利用した分析です。ポジションニングマップは一般的ですので、分かりやすい1例ですね。ポジショニングマップで面白いのは軸項目を変えることで、マップが大きく異なることです。例えば価格と性能の比較表を、価格とアフターサービスに変更することです。これはお客様に別の視点から商品やサービスを見てもらう場合に有効です。勿論、開発や社内説得にも利用できます。今回のテーマのTime Matrixは、この3つ目の対比による分析フレームワークに入ります。

まとめるとビジネスフレームワークは以下の3つに分類でき、Time Matrixはこのうちの一つです。

  1. 要素分解分析
  2. プロセス分析
  3. 対比による分析 (<---Time Matrixはここ)

2. Time Matrixの考え方と仕事への利用方法

「7つの習慣」の発行元のフランクリン社では「時間管理のマトリックス」と呼んでいます。人によっては「優先順位マトリックス」とも呼んでいるようです。海外でも複数の呼び方をしています。

Time Matrixの最も有益なところは、仕事の優先度をつけることが、納得感を持ってできるということです。最も困難なところは捨てる仕事を見極めるところでしょうか?仕事と責任の割り振りがはっきりしているこちらの職場環境であると、分かりやすいです考え方ですね。日本の場合は全てに全力ですので、グレーな部分は残りやすいと思います。それでもこのマトリックスを一旦完成すると、グッと肩の荷が降りると思います。

いきなりこの分析を始めても構いません。一発でTime Matrixを完成するより、どんどん変更を加えて、改善をしていこうという考え方の方がより良いアイディアも生まれてきます。このマトリックスが力を発揮するのは、目標設定がされている場合です。この目標を軸に、重要度と時間投資の判断基準が出来ますね。では目標設定がなされていない場合はどうでしょうか?今の在り方を振り返ってみたい時もありますね。その時は上述の「ビジネスフレームワークの考え方」で申し上げた、要素分解分析を利用すると良いでしょう。現状把握のためにはまずはこちらから始めてみるとより全体像が掴みやすいと思います。

さて実際のやり方ですが、まず仕事のリスト化をします。何日分かの行動を簡単に記録しても良いでしょう。こんな風だとか、このようにしたいとの感覚でやられても良いですね。まずはやってみることです。その後、項目は、緊急度と重要度で分ます。最後にマトリックス上に落としていきます。一般的に多くの項目が青のゾーン、すなわち重要且つ緊急に集まります。そしてここから、もう一歩進み、分類を始めていくことになります。こうすることにより、このマトリックスの強みが発揮できます。

最も少ない項目、もしくはゼロになりやすいのがゴミ項目の左下の赤の部分です。やらなくても良い仕事と言い切るのは簡単ですが、なかなかそうもいかないでしょう。また、360度に非常に忙しい職場では、ここの切り分けは難しいと思います。ですので、気分を軽くして、他の人に移譲してしても良い仕事と考えてみるのはいかがでしょうか?また、上司の考え方によっても、この切り分け水準が異なる場合もありますね。その場合は話し合いのための材料と考えるのも良いと思います。

一般にゴミ箱への項目が少ない場合は、以下の原因が考えられます。

  1. 組織的に優先度の切り分けができていない
  2. 担当者として優先度の切り分けができていない
  3. 全てが大事という環境
  4. 人手(労働力)が不足
  5. 上司が優柔不断
  6. 考えたことがない

またどうしてもここが難しい場合は、パスして他の項目を優先すると良いと思います。例えば、重要かつ緊急度が高い項目の順番付けや、中長期の項目のなかで、どれが時間投資が必要かを考慮すると良いでしょう。

タイムマトリックスのもう一つの優れていることは、自分の時間の使い方も同様に当てはめることができることです。大事なことに時間の投資がなされているのか、はっきりしますね。ここは「7つの習慣」をたっぷりと読んで頂くと分かります。

3. MBAでの授業での利用方法

授業の最初に期待値調整を私は実施しています。こちら(先生+学校側)と生徒では、授業内容をどんなに詳しく書いた書類を事前に配布していても、多くの場合、差異があります。それを最初に縮めることは、クラスの質を高める上で非常に大事なことです。ビジネススクールの学生のレベルややる気、そして目標は人に大きく異なります。真面目に学習したい生徒とバケーション気分の学生では、シナジーが出ないのは分かりやすい例ではないでしょうか。

そこで生徒には「ビジネススクールに通っている理由とその時間投資は合っていますか?」と投げかけています。一緒にこの点について話し合うことで、より授業に集中してもらうことが出来ます。この時にAs it/To beというフレームワークを使います。これについては別途述べてみたいと思います。

さてTime Matrixの話をするときは、前述の期待値調整の話を思い出してもらい、第2章で述べた、行動の項目出しをしてもらいます。実際の仕事の現場でも構いませんし、私生活でも構いません。こうして洗い出してもらったのちに、Time Matixに落としてもらいます。その後はペアでお互いにTime Matrixを通じて学んだ点について述べてもらい、他の生徒からのフィードバックを受けます。Time Matrixに何を記載したのかは重要でなく、プロセスを学ぶのです。こうして結果ではなく、プロセスに対しての認識を深めてもらいます。最終的には全生徒でプロセスのレビューと仕事に使えるかどうかの話をしてもらいます。そして100%の確率で仕事に使えるという結論に達成します。

ビジネススクールではケースを利用して特定の事項についての理解を深めることが出来ます。同じケースを利用しても、授業の目的により、ゴールが異なります。例えば、営業、組織運営、マーケ、人事という具合ですね。Time Matrixはビジネスの優先度を決める際に有効ですので、Change Managmentのクラスでは定番のフレームワークです。変化や改革時の作戦決めのデータとなります。その他一般的な分析においても、よく利用され、特に改善提案をする際の根拠となるフレームワークです。

またこのフレームワークを単発で利用することはなく、通常は他のフレームワークと合わせて利用します。第一章で申し上げた3つのフレームワークの統合が、より深い洞察と改善案の提案につながるのです。ですので通常はその他のフレームワークも一緒に学習します。

さらにどのフレームワークでも同様ですが、1回流しただけでは習得するのは難しいので、繰り返しの練習が必要です。どのビジネススクールでも課題が多く出ますので、この機会を利用して数をこなして、他のフレームワークとの連携をより練習することが大事ですね。間違いを恐れずに、極端な方向に引っ張ることも、クラスでは可能ですから、やはり学校という場は失敗は宝という言葉がぴったりだと思います。

4. まとめ

タイムマトリックスの習得には、まずは身近なところから始めると良いですね。きっちり系の方は、毎日の行動を時間単位でリストアップして、分析をされてはいかがでしょうか?ザクっと系の方は、感覚でサクッと直接Time Matrixに落とし込んでは如何でしょうか?どちらの場合も、修正を前提にすると、素早く気軽に作れます。また気の合った友人や同僚と作成したMatrixについて意見交換するのは、より理解を深めるために非常に有効です。そして、この表を利用した話し合いを上司とのする前には必ずやっておいた方がいいでしょう。評価査定の仕組みがあるところは、面談時に利用するのも有効的ですね。よりご自分の仕事と責任がはっきりとします。また成果評価もより具体的になるのではないでしょうか。

ビジネススクールの醍醐味は、同級生との意見交換ができることです。在学中は20を超える多くのフレームワークを学びます。数多くのケースで様々なフレームワークを利用しますが、しかしそのうち定着するのは1桁ぐらいではないでしょうか?繰り返しの実行が実際はそれほど簡単ではないことを示していると思います。多くの生徒は1、2回で「理解した」と思いがちです。しかし時間経過があると忘れます。これは稽古と似ていますね。

ビジネスでは担当事業が全てとなりますので、Time Matrixにしても、他のフレームワークにしても、数をこなし習得する機会が少ないと思います。とは言え、このTime Matrixは、分かりやすく成果が出やすい、具体性があります。ですので、取り組みやすさではNo1と思います。

この機会を通じて皆様のビジネスがよりシャープになりますように。

7つの習慣についてサクッと理解されたい方は、Frankline Covey社のこちらのブログが良いと思います。

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2023年アカデミーイヤー(こちらでは授業が9月スタートです)向けに縦・横・正方形の3つの自己紹介を作ってみました。Canva.comを利用しています。

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