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55MBAの挑戦-成功?失敗?ちょっと塩っぱい経験になりました

スペイン、バルセロナでMBAで教えながら、生徒にもなった貴重な体験談

· Education

55歳MBA卒業までもう少し

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2020年、53歳で始めたMBAは、授業はすべて終了しました。2022年5月現在、残っている課題は修士論文だけで、2022年の11月に提出予定です。正確にはEMBAと呼ばれる、Executive MBAに参加しています。これは社会人向けのMBAで金曜日と土曜日を中心に週末10時間の授業を実施する18ヶ月のプログラムです。正式な修士の資格獲得となります。

すでに関連ポストは何本か上げていますので、文末にリンクを貼っておきます。数えてみたら30本ありました。このポストでは、50代を超えてからMBAを取得したいと思われている方に、「成功のためのヒント」になるのではと思い、自分の「塩っぱい経験」を公開します。

目次

  1. なぜEMBAを53歳で始めたのか?
  2. 塩っぱい経験は受講生と年代差から発生した
  3. 塩辛い経験は受講生の方向性の違いから発生した
  4. グループプレゼンテーションの課題はマインドセットの切替で乗り切った
  5. 50代なら授業には十分ついていける
  6. 卒論は避けたいのが本音
  7. 結局50代のMBAは必要なのか?
  8. MBAでLinkedInは必要なのか?
  9. 50歳のインターンを目指したが、引きはなかった
  10. 生涯教育は大事。でも何故なんだろうか?
  11. まとめ:MBAの成功や失敗ってなんだろうか?
  12. 関連ポスト
  13. 自己紹介

1 なぜEMBAを54歳で始めたのか?

私の新卒入社の総合商社から始まったキャリアーは、現在はLinkedInビジネスコーチ、そしてスペインバルセロナの複数のビジネススクールで教壇に立っています。既に海外滞在が30年を超えました。詳しいプロフィールはLinkedInで確認できます。ここスペインでは「ランキングを気にするビジネススクール」の教授の場合、総員の50%までは、学士で良いというルールがあり、どのビジネススクールでも実務の経験のある人を教授として採用しています。私は1年目はダメでしたが、小さな実績を手に2年目に複数の学校の授業を担当することが出来ました。

スペインのビジネススクールは実践的な内容のため、欧州のランキングでは非常に検討しています。アカデミックなビジネススクールとの違いが出ている様です。もう少し分析すると、短期での結果を求める生徒の傾向が強いので、この様な形になったとベテラン教授から教えてもらいました。

MBAへの挑戦は実は2回目で、1回目は約20年前ほどです。しかし仕事の都合で、2年目で中退しています。この時はCyberclick社(スペイン初のクリック保証型インターネット広告社)起業真っ最中で、出張が多く、よく授業を欠席しました。またネット環境がない状況でしたので、全て紙とアナログベースだったため、クラスへの出席非常に大事でした。そのため、授業に全くついていけなくなったのです。

その時の経験を活かして、スケジュールのつきやすくなった週末の授業に参加が可能になったコロナの時期を利用しての受講は、仕事のタイミング上最適でした。そもそもMBAの取得は全く考えていなかったのですが、学校側から今後もビジネススクールで教壇に立つためには、修士取得が最低限必須との通知があり、MBAを取得することにしました。類似の資格でデジタルマーケがありましたが、学校側からは若い人が多いので向かないと推薦があり、消去法でMBAを選んだのです。ですので、MBA取得は外圧により始めたことになります。

50代でMBA取得される方は多くないという印象です。(正確にはEMBAを含みます。そもそもMBAは30歳未満をターゲットにしているようです。EMBAの場合はもう少し上の年代層ですね。混乱してしまうと思うので、ここではMBAを一般的に使っています。)受講側はMBAの取得目的が、より良い仕事先を見つけるが大部分であり、採用側は、若くて優秀なという形容詞を足して探しているからです。海外のネット上での投稿を見ると、30代前後をお勧めしている様ですね。そして私も同意します。MBAは自己投資ですから、例えば2年間800万円の費用が掛かるのであれば、それを早期に回収する必要があります。仮にMBA卒業後300万円給料が上がっても、在学中の給与減、もしくは給与無しとなりますので、回収には意外に時間がかかります。この辺りは計算すると良いでしょう。回収のための計算式はこちらになります。

  • 現在収入: A
  • MBA受講中の収入: B
  • MBA卒業後の予想給料:C
  • MBAの受講費用:D
  • MBAの受講期間: E
  • MBA受講中の減額総額=(A-B)E+D
  • MBA取得による収入増額=C-A
  • 回収期間=MBA受講中の減額総額/MBA取得による収入増額

2 塩っぱい経験は受講生と年代差から発生した

先に塩っぱい経験のお話からすると、年齢差から生じる様々な差異のため、MBAで期待していた素晴らしい経験と時間の共有ができなかったからとなります。私の参加したプログラムは15名ほどで、私が唯一の50台、40台は1名、20台が4、5名で、残りは30台前半です。ですので、平均して二世代の乖離があります。また子供がいるのは2名だけで、残りは独身もしくは夫婦(カップル)でした。

最初にこの世代ギャップの事実を知ったのは、初めてのクラスに参加した時でしたが、この時点で「まずいことになった」と感じていました。多くの時間を一緒に過ごすはずですが、一般的に話が合うのは共通の趣味や、興味そして生活様態が類似している場合です。ですので、2世代も離れていると、そもそもの興味先が異なります。これはコミュニケーションのスキルという話ではありません。

40代の1名が最も近いクラスメートでしたが、彼とも1世代以上離れています。彼の子供さんの年齢もまだ赤ちゃんです。赤ちゃんのいる家庭の中心事項はやはり「赤ちゃん」です。私はもう大学受験の子供ですので、また話題先が違います。こうなると、私から思いっきり話を寄せていかないと、なかなか関係が作っていけないなぁと思ったのです。

勘違いしてはいけないのは、ここれは友人クラスメート作りの話で、プロフェッショナルな仕事の関係作りではありません。相性が関係保持の力に直結するので、この時点で友人形成もしくは気のいった仲間のグループ形成に非常不利な気がしていました。では具体的どのような形でクラスメートという人間関係が作られていくかいくつか例を見てみましょう。

例えば週末の過ごし方ですが、家族持ちは家族を優先します。MBAは学習のための時間拘束が高く、普段の家族付き合いが希薄になります。ですので、土曜日の授業終了後の夜遊びや、翌日の日曜日の学生同士のアクティビティへの参加はなかな辛いものがあります。私は2度だけ参加しました。当時はコロナの影響下でしたので、外出自体を避けていたのもあります。

夏休み等のお休みには、クラスメートで旅をします。私はお誘いをすべて断りました。子供たちのイベントや家族イベントで日程がそもそも合わないのです。ほぼ同じことが40代のクラスメートに言えました。彼はそれでも色々とクラス後の集まりに参加していた様ですが、制限は多かったと思います。

このような共通な時間を過ごして、人間関係を作っていくのはごく自然なことです。私は、20代後半そして30代前半のクラスメートとはこの時間を一緒に過ごすことが出来ませんでした。また仮に一緒に過ごしたにしても、彼らの関心のある話題にどこまで歩み寄れるかは正直分かりません。二世代離れると、そもそもの人生のステージが異なるので、ある程度までというのが精一杯という気がします。

 

MBAのクラスメートの世代間 ギャップはプラスなのか マイナスなのか?

3 塩辛い経験は受講生の方向性の違いから発生した

「MBAはバリバリの奴らが集まってくる集団と思っていましたが、これは期待値と大きく異なっていました。MBAは投資と考えると、みんな真剣勝負でやってくると思っていましたが、現実は違いました。それぞれMBAに求める方向性や目的が異なり、ハードコーア派、軟派と様々です。この容態は異なる文化や人を受け止める許容性とは全く異なる話です。最小限の労力でタイトルを欲しい人と、最大限学習したい人達の集まりでは、シナジーが一緒になるには、多くのエネルギーが必要です。化学変化と似ていいますね。この「目的意識が異なることによるクラスでのシナジー効果に関する課題」は、MBAに限らず、私が教えている他のビジネスコースでもしばし発生します。私学で高い授業費を投資しているので、ハードコアーが多いはずと思い、こちらも準備をしていくのですが、どうしても「多彩なニーズをカバー」する方向、多くの場合は、下方のベクトルに進みます。そして我々の評価は授業での学生評価が重要視されるので、アクセルを踏み続ける事は可能ですが、来年からの授業がないという現実に当たります。

私はこの生徒の指向性の現実に気づくのがちょっと遅く、その上、マインドセットの切り替えが遅かったので、非常に苦しみました。ハードコアーを捨てて、もっとお気楽に受講した方が良かった気がします。ハードコアーはどうしても孤立してしまう傾向があり、その上普段のコミュニケーションが非常に限られているので、別のハードコアー派と一緒になる機会がありませんでした。(ここでいうハードコアーは勉強を突き詰めてやる、ガリ勉派と理解してください。)

受講生の指向レベル(ここではレベルという言葉括ります。学生のレベルと言うと一般的には学生の資質を意味します。)は学校側の責任の一部です。しかし、これはなかなか複雑な問題で、実際に授業に参加してしばらくしてみないと分かりません。学生側の学校への入学のための売り込みは非常に上手です。その上に、受講生が多い方が売り上げ上がるので、線引きが学校側では難しいのではと思っています。

4 グループプレゼンテーションの課題はマインドセットの切替で乗り切った

組み替えを3回経験しました。そしてグループプレゼンは4回実施したと思います。グループ活動は、特定のテーマにつき、特定の科目から、特定の課題解決を求められ、プレゼンを作成提出、その上にグループでプレゼンをするということになります。グループ構成は学校指定です。私の参加したクラスは15名ほどですから、メンバーのシャッフルは難しく同じメンバーに複数回当たっても不思議ではありません。本来はさまざまなメンバーでの経験も必要との意味でグループ活動がありますが、人数が少なかったためにで、十分なグループ分けが困難でした。

グループワークでは異国文化差と各々のコミットメント力の理解がチャレンジなテーマです。MBAに限りませんが、グループワークのメンバー組み合わせは非常に難しく、はまると非常にレベルの高いアウトプットがありますが、はまらないと地獄に陥った感じです。私が参加したEMBAはスペイン語ですので、スペイン人と中南米人が中心です。アジア人は私一人、スペインではない欧州系が2人いました。ですので基本的にはラテン色が基本文化になります。

例えば、典型的な文化差は、期日までに分担した仕事をやってこない例です。これ良し悪しで判断すると良くなく、日程の捉え方や価値観が異なるという意味です。また、突き詰めてやること自体に興味がないというものありますね。結局グループ内で気のあった人が積極的に作って、まとめるということになります。そして課題評価はプレゼン中にほぼ決まるので、プレゼンで準備の有無に関わらず、上手に喋ると、高評価がもらえるという仕組みになっています。

ですので、仕事(準備)をした人が高評価をもらえるわけでもないのです。私は、これを3回経験しましたが、ここは幸いなことにマインドセットを「評価」から「課題練習」と変えていたので、深い不公平感を覚えることなく過ごせました。自分のための課題練習と本気で思うと、自分一人で進めてもあまり苦労を感じませんでした。評価軸はあまり気にせず、評価教授からのFeedbackと自分が感じた課題の対比に意識を集中しました。

そして最も大事なことですが、この文化差によって生じる不要なストレスをなくすようにしたことです。1回目のプレゼンは提出日に多くパートを終了するという非常にストレスの溜まるプロセスでした。当初予定した課題計画は「仕事が忙しい」等の理由により延期が続いたのです。ところがクラスメートはこれらの遅延に対しての耐性が非常に強く、私はこれを受け入れることは出来ませんでした。プレゼンの練習も1回すれば良いという雰囲気が強く、この時ばかりは強く主張して複数回しましたが、非常の後味の悪いものになりました。とは言え、グループプレゼン評価は、クラス中の最高点を取得できたので、それなりに良かったのですが、私的には全く満足出来ないプロセスと内容でした。言い忘れていましたが、ラテン気質なんでしょうか、一般的に彼らのプレゼン能力は凄いです。ですので、きっと準備したら世界最強と思うのですが…

5 50代なら授業には十分ついていける

授業は言語の問題を除いて、ビジネスの経験があるのであれば、まず大丈夫でしょう。普段からビジネス書を読んだり、色々と勉強をされている方であれば、クラスをリードする事も十分可能です。ですので安心してもらって良いと思います。全科目にエキスパートである必要がないので、これはMBAの良いところと思います。得意な分野で活躍すれば良いし、そうでない場合は必ずその分野の専門家がいますので、肩を借りれば良いと思います。

私は授業のレベルに関しては、当初から心配していませんでした。すでに実務経験があること、またビジネススクールで教えていますので、授業内容に大体の想像がついていました。例外は財務です。経理と財務は一緒に100時間程別途学習したと思います。その割にはテストの点数がよくなかったので、がっかりした記憶があります。予習を当初はしっかりとしていましたが、途中からざっとで良いことがわかり、特定の気に入ったテーマを追わない場合は、予習は5-10時間ほどだったと思います。この時に多いに活用したのが #linkedinlearning でした。そしてもちろんYoutubeです。

授業の醍醐味は、実戦で活躍している教授が多いので、生の話が聞けることです。これは非常に美味しい経験です。さまざまな企業の内情が、当事者から理論と一緒に聞けるのは素晴らしいことですね。

またクラスメートから色々な生の話の共有を期待していましたが、思ったより少なかったのではと思っています。こちらからもいくつか共有をしましたが、あまり興味を持たれたことがなかったの、お互いのベクトルが合っていなかった可能性が高いと思います。通常のクラスでは、生徒達と先生の生の体験のぶつかり合いが非常に有益な議論を生むみます。

6 卒論は避けたいのが本音

後で知ったのですが、卒論が不要なMBAもあるようです。これとても大事な要素と思えます。何しろ卒論は重たすぎて、モチベーションがないと仕事との両立は非常にストレスになるからです。私の場合は期限を延ばしてもらいました。期限を延ばした場合は点数は合格最低限が上限となりますが、期限を延長許可を貰っただけでもラッキーと思いました。

卒論は一人と複数で実施する場合があります。私の場合はグループでの卒論作成、そうですね、A4で200ページ程の作品が目安でしょうか?一般的には600時間程の作業量と言われています。私が担当しているビジネスコースの卒論指導の場合との比較すると、約3倍のボリュームが必要です。また網羅すべき内容は非常に多彩です。このボリュームと要求される内容の細かさへの理解が、不足していたために、結局期限を延ばすことになりました。

さらに私の場合は、卒論チームが最終段階で空中分解し、私一人で当初のテーマを担当することになりました。分解直後の時点では、「一人でも今までのグループプレゼント一緒で大丈夫」と思っていました。しかし、指導教授との最後のレビュー時に、指導教授からの指摘内容の深さに絶句し、期限を延ばしてもらいました。指導教授からは「一人じゃ無理よ」と愛の言葉をもらいました。

空中分解の理由について考えると、まさにプロジェクトの空中分解例と同じだと思います。チーム構成は、最初から難産で、各人の方向性や価値観が最後まで埋まることがなかったことが、原因です。テーマに関しても最初からカオスで、平均点を狙った着地点になりました。私を除くメンバーはB2Cがやりたかったようなので、ここにも問題がありました。またメンバーとの時差もあり、気軽に話すことはほぼ不可能でした。

メンターや卒業生からのアドバイスがコース開始時にあれば、このような事態は発生しなかったと考えられますが、コロナ緊急事態の真っ最中ですので、全てが混乱しており、運が悪かったと思っています。その中でもここまでこれましたので、最善を尽くしたと思っています。

卒論完成には、モチベーションが必要です。授業日程が終了する頃から、卒論の具体的な作業に入っていきますので、卒業が見えている状況です。「やっと終わる」と言う感覚です。気が抜けやすくなります。ですので身が入りにくくなります。そして、もういい加減仕事に集中したいという思いもありますね。

2つ目のモチベーション下降は卒論の意味について考える時です。卒論作成の作業量が膨大ですので、これって一体本当に役に立つのだろうかという悪魔の囁きが聞こえます。調査を進めていく上で、さまざまな新たな事実が見つかり、当初の予測とは違う計画が必要だったり、そもそもビジネスケースとして成り立たないのではという思いも出てきたりします。私の場合は一人ですから、どうしても詰まってしまうことがあり、こんな時チームであれば色々話せるのではと思います。

卒論というフェーズに入って思うのは、出来ることなら卒論は避けたい。卒論がある場合でも、もっと簡易な(10000単語程度、A4で80枚程)ぐらいにしてもらえたら良いと思いました。そしてグループ卒論はぜひ避けたい。なぜなら、開始から約1−2年後には状況、仕事や生活状況変わっている場合が多いにあり、当初のグループ内のコミットメントを保ことは基本的に難しいと思うからです。卒論の有無はMBAに入学申請する前に確認出来る事ではないかと思います。後はそうですね、卒論に関するガイダンスが、例えばメンター制度や過去の事例公開があれば、随分と助かる気がします。

7 結局50代のMBAは必要なのか?

この質問はどちらかというと的を捉えていない気がします。「それは目的次第です」が回答になるからです。これでは回答になっていませんので、私はこのMBAで何を得たのかをお話しする事で、疑問に答えたいと思います。

7-1 MBA取得でプラスになったこと

  1. MBAを取得することにより現職を確保することができる→ほぼ達成。しかし保障は全くない。
  2. MBAを取得することにより仕事が入りやすい->そのはずだが、大きな疑問あり。「ビジネススクールで教える」では有利だと想像するが確証は全くない
  3. MBAで様々な学習手法を体験する→自分の教え方の立ち位置が確認出来、大きな自信に繋がった。
  4. MBAでカバーする様々なクラスを体験したことにより、「MBAとは?」という疑問に自信を持って答えられる -> MBAタイトル保持者に乾杯!
  5. MBAを卒業することで、何かを成し遂げたという達成感->きっとあるはず。何しろ苦しい思い出が多い

7-2 もし、MBAのタイトルが必要でないのであれば、MBAは取得したのか

間違いなく取得していません。MBAは時間とお金がかかります。必要がないようであれば、趣味として受けるのは大いにありと思います。私も趣味で可能であれば、他のコースにもチャレンジしたいと思います。しかし、私には当てはまりませんので、受けていません。

もし仮に受けるとしたら、取得とゴールがはっきりしてる場合と、取得後に得られるものの保証がある場合は、何度でもやってもいいと思います。そうでない場合ですと、自己啓発や仕事の品質向上のために、ハードコアー系のオンラインMBAであれば有用かなと思いました。

#LinkedInlearningはソフト系のオンラインラーニングで、非常に有効ですが、体系だって(議論、課題提出やFeedback等) をそもそも受けるような仕組みはなっていません。単発であったり、一方通行である場合は、これほど優秀な仕組みはないと思っています。また「XYZの修士号」と言うのはやはり非常に便利で、ランキング上位であれば、それだけで箔がつくので「話が早い」と言うメリットがありますね。

またよく紹介させて頂く、酒井先生の著書、例えば「デジタル時代のマーケティングエクササイズ」をより深く自己学習することで、MBAで学ぶ内容と同様の体型だった学問を取得することが可能です。これもオンライン学習と一緒で独学中心の学び方になります。

私のメインの仕事である、LinkedInのビジネスコンサルでは、様々なビジネスフレームを活用して、分析と応用を行います。その際にビジネスの全体をビジネススクールが教えているスキームをご紹介し、利用できることは、お客さまの課題に対し、より深い認識を得ることができると思います。従って、私の場合は、体系的な学びの場所がハードコアー系の絶対条件になると思います。

ところがMBA受講生が最も価値があると思う項目は、1番目が仲間なんですね。「誰も一人ぼっちじゃ生きていけない」の証明です。目的がある厳しい体験を一緒にすることにより友情と仲間意識が生まれると思います。実はここがオンライン系と実際に授業に物理的に参加する学校の差別化要因だったりします。オンラインを望まない学生も多くいます。

年齢が大きく異なる環境で、年齢差のギャップを乗り越える、素晴らしい仲間になるため経験をMBAで獲得できる確率は低い気がします。そのため、他のところで仲間を作るのが良いかなと思いました。もしかしたらオンラインのハードコアー系であれば、目的意識は一緒ですので、方向性の合う友人が出来るかもしれませんね。ギャップを乗り越える要因は生死に関わる体験共有と想像してみると分かりやすいかもしれません。

8 MBAにはLinkedInは必要なのか?

「LinkedInは世界標準だ!」と毎日叫んではいますが、そもそもLinkedInが必要な人や興味のある人は、一定の特徴があります。現状で満足している人は「LinkedIn」は必要がないと思います。私も早くその状態に到達したいと思っています。

デジタル系、営業経験そして求職者はやはりLinkedInに意識が向いています。LinkedInの必要性は人次第もしくはタイミング次第ですが、私は絶対にあった方が有利と思います。特に学生それも機会(チャンス)を探している場合には、必須でしょう。それは私が担当しているクラスの生徒で実証済みですので、この発言には迷いがありません。

教授達は、利用のレベルの差はありますが全員アカウントを持っていました。これは驚きでした。すでに一線を退職をされている教授でさえ、利用されていました。教授とLinkedInで繋がることは、非常に有効活用ができると思います。私の場合は、LinkedInをプロフィールを参照して下さった別の教授から引き合いを頂いていますので、ビジネスにももちろん有効です。

9 50歳のインターンを目指したが、引きはなかった

就職の機会がなかったのは残念でした。ロバートデニーロが出演しているインターンという映画に感化され、学校を通じてインターンシップを申込みました。インターンって憧れるんですよね。私は当然学生でもありますから、権利の履行です。ところが、全く引がありませんでした。年齢でひっかかるようです。インターンは企業にとっては安価で人が確保でき、人材の見極めも出来る人材青刈りプラットフォームなんです。「スーパーインターンになってやろう!」と思いましたが、企業のニーズと合わなかったようです。

40代の前半ばで非常に伸びている国際IT企業へ求人内容が完璧にマッチしたケースがありました。応募してみましたが、音沙汰なしなんですね。そこで内部情報を得てみると驚きの事実が。その会社の人事のKPIが採用平均年齢でとにかく若い人優先とのことでした。その企業文化に採用されなくてよかったと思いましたが、年齢という現実がずしんと落ちてきた瞬間でした。

53歳のインターンを募集していませんか?

10 生涯教育は大事。でも何故なんだろうか?

「生涯教育は大事って」言われていますね。でも何故なんでしょうか?そして生涯教育ってなんでしょうか?教育業界に入ってみて思ったのは、義務教育以外の高等教育(大学は世界の定義ですと高等教育に含まれていません)は資本主義が基本だということです。理想と現実の世界をはっきりと感じました。そして現在では、企業ニーズを大学教育では満たさず、マスター等による追加教育がないと、就職に困る事も実感しました。ある年のスポーツビジネス学科でLinkedIn for Buisness を担当したのですが9割弱が仕事を探している状態でした。受講生の平均年齢は30を超えています。また、経済的に余裕がある家庭ですと、大学卒業がゴールではなく、その大卒後のマスターコースを当然のように考えているのが現実です。

生涯教育って今に始まった話ではないはずです。しかし生涯教育がこうしてよく聞かれるようになったのは、VUCAとテクノジーの進歩速度が原因と思います。そしてここで言われる生涯教育はハードスキルのみでなく、社会環境対応のソフトスキルも入っています。例えばこちらの「LinkedInラーニング、2020年7月から1年間の視聴時間トップ10のコースを公表」ではソフトスキルの方がRankingより多いのがわかります。

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またリンクトインの調査によると、手持ちのスキルの1/3が5年で陳腐化すると2021年の5月ごろ新たなサービスリリース時に発表されてました(すみません、リファレンス見つかりませんでした。もしかしたら修正が後日入るかもしれません。)

私は空手の通じて、社会にインパクトのある活動をしたいと思いています。これも生涯教育ですね。生涯教育の基本は、学習精神を保ち続けることであり、どのような教科を目指しても良いと思います。 

11 まとめ:MBAの成功や失敗ってなんだろうか?

MBAの成功にはいつくか特徴がありますね。詳しく分解すると以下のように分類が出来るのでは

と思います。

MBAの成功の理由リスト

1. MBAの経験が素晴らしかった

1.1 仲間

1.2 学校(組織として)

1.3 教授

1.4 授業

2. ブランド価値

3. 仕事に役に立つ

4. 新たな機会が生まれた

MBAへの参加を決めた時に、何かしらの動機があるはずです。多くの場合はこれらの全てに期待している事でしょう。私もそうでした。この中の1つだけでも飛び抜けてよかったと言えるのであれば、MBAの満足度は非常に高いものになるはずです。また時間をかけて、じわじわと効いてくるものあります。例えば、MBAのタイトルが卒業直後でなくて、数年後に効いた場合は、「やっておいてよかったなぁ」となるはずです。

マスターを卒業した学生に独自のアンケートを実施すると、入学前の期待値と卒業時では10点採点で約3ポイント落ちます。そしてその理由が組織としての学校運営が主な理由です。その一方「仲間」に対する点数は非常に高いものなります。アンケートの結果からですと、多くのMBAを含むマスターコース受講生は、期待値と現実の差はあるもの、何かしらの満足出来る結果を残していると言えるのではないでしょうか?

さてその一方、失敗のケースですが、これは授業を担当し、学生のカウンセリングをして分かります。それはクラスメートに起因する問題が解決しない場合です。学生は非常に苦しい思いをし、そしてモチベーションが下がります。学校も解決に手助けをしてくれない事が組織としての評価を下げます。お金を払って、そして貴重な時間を費やして参加したものの、クラスメートとの目的や参加意識が異なる場合は、自分自身が設定した、または期待したゴールへの到達が非常に困難なんですね。特にグループワークでは、この点が非常に大きくマイナスに振れます。

こうして様々な角度から分析してみると、50代のMBA成功は仲間というところにフォーカスしないのが良いのかも知れません。少人数の仲間が出来たらラッキーと思うことで、他の成功要因にマインドセットが出来ます。その一方40歳以上の実務経験が豊富なEMBAは存在するはずですので、そのようなコースへの参加であれば、きっと濃い人関係が出来ると思います。

12 関連ポスト

LinkedInとAcademyin.jpのブログに書いています。

  1. 53歳のMBA受講物語を準備中 20/10/09 https://lnkd.in/ekhhyeU
  2. 何故53歳でEMBAを挑戦するのか? 20/10/12 https://lnkd.in/gXxViGT
  3. 53歳の挑戦MBAでの最初の10時間 20/10/26  https://lnkd.in/e-Ra6eys
  4. MBA取得の目的は勿論お金に決まっているじゃないですか 20/10/19 https://lnkd.in/g28qCHN
  5. 53歳のMBA挑戦これが企業が実践できる最初のMBAのOutput 20/11/09 https://lnkd.in/eXUSRM3W
  6. EMBAでグループ形成とチームワークを学ぶ 20/11/02 https://lnkd.in/gaHkFcV
  7. このコースはすごい予感がする EMBA 20時間経過 20/11/08 https://lnkd.in/ebaqsrqZ
  8. 53歳のMBA挑戦 企業文化が組織を作る 20/12/07 https://lnkd.in/gbjAi8H
  9. EMBA(社会人向けのMBA)における課題は150万の車の無料提供 20/12/24 https://www.linkedin.com/posts/tamotsukamata_embahwnnir-esicbarcelona-efweffeghegfehiefyegz-activity-6747669352067280896-t9jV
  10. EMBAでのグループプレゼンテーション対策方法 21/01/10 https://www.academyin.jp/blog/emba-1st-presentation-at-esic-barcelona
  11. EMBA 同じ成果物でもここまで違うのか 21/01/11 https://lnkd.in/eWc_46A
  12. EMBAの経理のクラスがぶっ飛びだった 21/01/18 https://lnkd.in/gnz3e2i
  13. 53歳のEMBA (社会人向けMBA)の初のグループプレゼンはホテルがテーマ 21/01/13 https://lnkd.in/gZXHCQb
  14. EMBA 会計情報の基本的な考え方の15時間が終了 21/01/24 https://lnkd.in/e-WhSxJ
  15. EMBAで複利と割引の勉強で5時間 21/02/08 https://lnkd.in/gJvNs7z
  16. MBA授業 文化、価値観そして倫理 21/03/18 https://lnkd.in/e3YD2Qn
  17. MBAの経理財務の授業はマゾヒズム 21/04/27 https://lnkd.in/gbub-t9
  18. MBA卒論課題に悩む 21/04/25 https://lnkd.in/gek4s65
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  22. MBAで利用する最新のビジネスフレームワークを活用した、LinkedInビジネスコースへのお誘い 21/07/19 https://lnkd.in/eDzQC_kh
  23. 54歳のMBAの挑戦、後半戦が始まりました。21/09/07 まずはマーケティングプランの授業を5時間です https://www.academyin.jp/blog/the-second-half-of-my-54-yo-mba-challenge-has-begun-with-a-five-hour-marketing
  24. 私がお世話になっているMBAでは担当授業時間の短縮と授業スタイルが大きく変わります 21/07/27 https://lnkd.in/eZjEsZEt
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  29. 元空軍F18のパイロットが教える危機管理のクラス 21/10/21 https://www.academyin.jp/blog/mba-crisis-management-class-taught-by-former-air-force-f18-pilots
  30. 非財務系のプロジェクトリーダーやビジネス開発担当ための正味現在価値NPV解説 21/04/11 https://www.academyin.jp/blog/npv-explanation-for-non-financial-project-leaders-and-business-developers

系のプロジェクトリーダーやビジネス開発担当ための正味現在価値NPV解

EMBAでグループプレゼンテーション対策

13 自己紹介

ショートとロングがあります。このほかに、シニア向けの空手のあり方や社会に貢献できる空手を考えたニューズレターを英語で発行しています。

鎌田保 カマタタモツ スペイン、バルセロナ在住【リンクトインビジネス活用コンサルタント】MBAをスペインバルセロナで教え、LinkedInを安全にビジネスで運用する企業研修を行なっています。ビジネスを伸ばすお手伝いをさせてください | 受講生は500名を超え、研修実績は20社を超えています | 総合商社出身のB2B海外営業コーチ| 企業LinkedInアカウントマネージメント| 英語SEO対策と英語SEOライティング | 空手🥋 柔道好き| ENTP

日本と海外を繋ぎたくて、海外歴30年、国際ビジネス開発を中心に欧州拠点にして活動。現在はMBAで教壇に立ち、LInkedInを利用したB2Bビジネス開発とパーソナルブランディングのコンサルを行なっている。

物事を大きな視点で捉え、選択と集中を行い、チーム力を活用するのがモットー。新規事業開発及びチーム運営に絶対の自信があり。0からの新規事業開拓を中心に、場所と環境を問わず、現地法人の設立及び運営を含めて様々な環境で活動してきた。 

大学卒業後、総合商社株式会社トーメン入社、在籍8年中4年を海外にて新規市場開拓業務に従事。退社後スペインにてインターネット広告会社CYBERCLICK AGENT社を株式会社サイバーエージェント及び株式会社リビングオンザエッジと共に創業、スペイン初のクリック保証型ネット広告及びメルマガコミュニティを提供。後フランスに移り、Bandai SA社にて欧州大手キャリアー向け携帯コンテンツの責任者となる。スペインから欧州全域への事業開発へのステップアップ後、株式会社NTTドコモにてi-mode世界展開の為に、東京、モスクワ、シンガポール及びフィリピンに派遣され、現地オペレーター向けのi-modeオンサイト・インプリ業務を遂行する。その後、所属を欧州拠点であるi-mode ヨーロッパ社(オランダ、NTTドコモ子会社)へ移し、CS(Content & Service)の責任者として、欧州オペレーター及びCP(コンテンツ・プロバイダー)向けのコンサルティング業務に従事する。同社閉鎖後、GREE UK社にて欧州新規事業開拓責任者として、キャリアーを含む配信チャンネル開拓及び交渉、携帯電話製造家に対するグローバルアライアンス交渉、インストール数増加のための施策支援、売上げ向上のための施策提案、市場調査、新拠点立ち上げサポートを実施する。同社閉鎖後、スペイン資本のキャリア・クラス向けアプリプロモーション製作運営Startup、Julius Labs社に、ビジネス開発責任者として参加。大型キャリアーと6カ国向け展開契約締結を実施。同プロジェクト閉鎖後、日系Web及びアプリのUI/UX深層分析スタートアップ、Uncover Truth Inc.にて海外担当役員として参加、欧州に現地法人を設立し、ビジネス開発を行った。同社閉鎖後、日本市場参入支援サービス立ち上げ、Allbound Marketingについて複数の大学院にて教鞭を取り始める。その後、ビジネス開発経験を生かしたLinkedinを中心とした、パーソナル・ブランディングとソーシャル・セリング(SNSを築いた個人信用を基本としたリード開拓と商談手法。海外のB2Bビジネスでは最も注目されている手法)のコンサルを提供し、現在に至る。